いくらとすじこ
いくらとすじこ

いくらもすじこも鮭の魚卵から造られます。
地元で秋味(あきあじ)と呼ぶ、産卵のために沿岸に戻ってきた秋サケのほどよく熟した卵から造ります。このとき卵を取る秋さけの活きの良さと卵の熟し加減ができあがる製品の品質を大きく左右します。
標津の漁師達は、日本一活きの良い秋さけを水揚げすることを誇りにしています。

いくらは、卵のう(卵を包んでいる袋)に包まれている卵をいくらもみ台という網糸をテニスのラケットのようにびんびんに張って作った専用の作業台を使って一粒一粒バラバラの卵にした後、塩水や醤油で味付けし、1昼夜ほど寝かせて味をよくなじませたものです。

すじこは、卵のうに包まれている卵を、そのままの形で塩水や醤油にに浸け込んで味付けした後、専用の熟成箱に入れておもしをし、数日間熟成させて味を調えたものです。

いくらとすじこは原料は同じでも、それぞれに異なった独特の味わいをもっています。

とばの仲間たち
とば

秋さけに軽い塩味を付けて短冊状に割き、冷たい風で干し上げたのが冬葉(トバ)。
これが原形です。

これを食べやすくスライスしたり、味醂や胡椒で味を変化をつけます。

また、最近では超薄切りにしてカリッとしたポテトチップスのような歯ざわりにしたりと、
様々なバリエーションの“冬葉”たちが生まれています。

 

新巻鮭のこと
新巻鮭

新巻鮭(あらまきさけ)と呼ばれる一本物の塩鮭を造るには、箱切と山漬という2つの異なった製法があります。いずれの方法も、まずは前処理として秋さけの内臓と鰓(えら)を取り除き、きれいに洗います。その後、大きさ別に分け、粗塩をまぶします。

箱切の場合はこの段階で木箱に入れてすぐに急速冷凍します。
そのため箱切の新巻鮭は、解凍直後だと塩がまったく効いていません。そのまま塩を洗い流せば、ほとんど生の鮭と変わりないようなものです。このように箱切では熟成の過程がありませんので、その味は生鮭の塩振り焼きといった風情になります。

これに対して山漬けは、多めの塩を魚体にまぶした後、大きな容器の中に積み重ね、その上に重しをのせて、漬物のようにしっかりと塩漬けにします。さらに毎日これを手がえし(熟成容器内の鮭の位置やの向きなどを入れ替える手作業)しながら、1週間から1ヶ月かけて熟成させます。山漬の持つ独特のうまみは、この熟成の過程で創り出されます。その後、多すぎる塩味を抜いたり、干して水分を調整したりと数多くの手がかけられ完成します。

このようにして造られた山漬は、秋さけのもつ本来のうまみに満ち溢れた新巻鮭の逸品といえますが、多くの人手がかかることや、製造できる時期が限定されるという事情から、限られた数しか造られていません。